イントロ
この記事では、シリーズ III AVB エコシステムで最も一般的なAVDCCコントローラーの使用に関して、現在把握している情報、既知の問題に関して詳細を説明しています。最も一般的な2つのAVDECCコントローラーは、Apple AVDECCコントローラー(β版)とGitHubで入手可能となっているHiveアプリケーション(Emilien Vallot氏、Christophe Calmejane氏 や他の貢献者の方々)です。
注: 現時点でここで説明しているAVDECCコントローラーに関する情報に関しては一部不正確な可能性があります。AVDECC制御ソフトウェアアプリケーションのバグの影響で、表示されている情報が正しくないように見える場合があります。その場合、一旦アプリケーションを終了し、起動し直してから、表示されている内容が現在のAVBネットワーク上のストリーム接続の状況と一致していることを確認する必要があります。
Apple AVDECC コントローラー
Apple AVDECC コントローラー (AVBオーディオ構成)は、公式にサポートされているユーティリティではありませんが、macOSの一部の機能として存在しています。macOS 10.15.6 以降の環境でご利用いただくことを推奨しています。このユーティリティを実行しているコンピューターは、ネットワーク上のAVBエンティティの表示および制御を行うために、AVBネットワークへイーサネットまたはWifiでのネットワーク接続が必要となります。 この「AVBオーディオ構成」を起動するためには、「ターミナル」にて以下のコマンドを入力します。
(「ターミナル」は「ユーティリティ」フォルダにあります。)
avbutil --controller
Universal Controlがインストールされている場合には、「設定」メニュー>「AVBオーディオ構成」から起動することも可能です。
「AVBオーディオ構成」では「ウインドウ」メニューから様々なウインドウを開くことができますが、ここでは以下の2個のウインドウに関して焦点を当てています。
「AVDECCエンティティコントローラ」
このダイアログでは全てのAVBエンティティが左側の列に表示されます。それらの一つを選択するとそのデバイスの全てのAVDECC情報が右側に表示されます。このダイアログで重要な項目は以下の通りです。
Name -エンティティ名がここに表示され編集も可能です。
Sampling Rate - 現在のサンプリングレートがここに表示され、変更も可能です。
Clock Source - クロックソースが表示され、変更も可能です。
Stream Format - 使用可能なAVB入力・出力ストリームごとに現在のストリーム形式が表示され、形式の変更もこちらで可能となっています。
AVDECC接続マトリクス
このダイアログではネットワーク上のAVBエンティティ間でストリーム接続の確立を行うことができます。左上の凡例は、ストリーム形式、サンプリンレートに基づいた接続の相互性の有無に基づいて、他の関連する各ストリームの状態を示しています。マトリクス上側にあるラベルは「Talker」ストリーム、左側にあるラベルは「Listener」ストリームを示しています。
注: macOS Big Surで導入された「MacAVBオーディオストリームルーティング」と「AVB Audio Configuration utility」に関しての変更について具体的にはこちらの記事を参照してください。
Hive AVDECC コントローラー
Hive AVDECC コントローラーは、Mac / Windowsで使用可能です。ネットワーク上の AVB エンティティについて同様の情報を表示しますが、表示方法が少し異なります。このユーティリティを実行しているマシンでは、ネットワーク上の AVB エンティティを表示および制御するために、AVB ネットワークへのイーサネット接続が必要です。PC のイーサネット接続と制御に特別な NIC は必要ありません。
Entity List(エンティティリスト)
このセクションでは、AVBネットワーク上のデバイスと、それぞれの基本情報を示しています。表示されるデフォルトのフィールドを編集し、特定の情報の列を隠して他の列を表示することも可能です。
このリスト内のエンティティの一つを選択すると、デバイスの詳細設定が「Entity Model Inspector」ウインドウに表示されます。
Entity Model Inspector
エンティティのプロパティはさらに細分化され、各ストリームの属性の表示、および制御機能など個別に選択することが可能となります。
Connection Matrix
このセクションでは、互換性のあるストリーム形式、サンプリングレートを持つネットワーク上のAVBエンティティ間でのストリーム接続の確立を行えます。レジェンドを選択して(「Show Legend」ボタン)接続に互換性があるかに基づいて、他のストリームに関連する各ストリームの状態を表示します。マトリックスの上部にあるラベルは「Listener」ストリーム、左側にあるラベルは「Talker」ストリームを表しています。どちらも簡単に参照できるようにラベルがつけられています。
注: HiveコントローラーはAVBネットワーク上の全てのエンティティに対して一定のデバイス再接続メッセージを送信します。シリーズ III AVBエコシステムで接続を確立したあと、Hive コントローラーを開いたままの状態にすると、時間経過に伴い、問題が発生し、周波数が増加、最終的にデバイスが完全にクロック同期を失ってしまう可能性があります。エコシステム接続の確立が確認されたら、Hiveソフトウェアを終了することを強く推奨しています。Appleの「AVBオーディオ構成」ユーティリティとシリーズ III AVBエコシステムではこの問題は発生しません。必要に応じてネットワークのモニタリング目的として接続が確立された後でも開いたままにすることが可能です。
以下のページが元の記事となっております。
https://support.presonus.com/hc/en-us/articles/360052540751
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