Q:文字反復記号(リピート記号)の飛越先の設定がうまくできないのですがコツを教えてください。
A:「文字反復記号」には「飛び越し元の記号」と「飛び越し先の記号」の2種類の記号があり、基本的に設定が必要となるのは、「飛び越し元の記号」です。
- 飛び越し元となる記号とは
「To Coda」や「D.S」「D.C」「To #」「Fine」など
(踏切地点に配置する記号) - 飛び越し先となる記号
「 (セーニョ)」「 (コーダ)」など
(着地点に配置する記号)
「飛び越し先の記号」(コーダマークやセーニョなど)は基本的には「なにもしない」と設定します。
「飛び越し元の記号」(DS al CodaやTo Coda #)などには正しく設定を行う必要があります。
「D.C.」「D.C. al ....」の設定
「D.C.」(ダ・カーポ)は、「頭から」の意実です。
「文字反復記号の機能設定」ダイアログボックスの設定に関して
配置位置からそのまま先頭に戻る設定となりますので、「動作」には「つねに飛ぶ」、「飛び越し先」には「指定小節」「1」と設定します。
*飛越先の小節を小節番号で指定する際、作成中のスコア譜が不完全小節や弱起を含む場合、意図している小節へ指定できない場合があります。そのような場合には、こちらの記事を参考に、小節の指定の際に「絶対的な小節番号」を使用して編集をお試しください。
「D.S.」「D.S. al ....」の設定
「D.S.」(ダル・セーニョ)は「 (セーニョ)」記号が配置されている小節に戻るという意味です。
「文字反復記号の機能設定」ダイアログでの設定に関して
配置位置から「」記号が配置されてる小節に戻る設定となりますので「動作」には「つねに飛ぶ」、「飛び越し先」には「文字反復記号ID」を選択し数値に「」記号の文字反復記号IDを指定します。
「文字反復記号ID」は個別のファイルごとに異なり、「文字反復記号の選択」のリストの上から順に「1~」と割り振られます。
また、「ID」は「反復記号の選択」で記号を「選択」して次に表示される「文字反復記号の機能設定」ダイアログの左上でも確認いただけます。
Finale 27の「出版譜風(Kousaku)」で作成されているファイルの場合には、「12」となります。
「文字反復記号ID」を飛越先に指定することで、記号が配置されている小節に飛ぶので、あとからの小節の増減に左右されることなく設定が維持されます。
「To Coda #」「To #」の設定
「Coda」は「末尾」「最後部」という意味で、「To Coda #」はコーダ(末尾、コーダマークの小節)へという意味となります。
Finaleの「反復記号ツール」では「#」を「代用記号」として置き換えがを行うことが可能です。
上記の「文字反復記号ID」で指定した記号に「#」を置き換えることが出来ます。
そのため、この機能を使用して、飛び越し先に「(コーダマーク)」のIDを指定することで
「To Coda 」「To 」のように表示することが可能です。
「文字反復記号の機能設定」ダイアログボックスの設定に関して
「動作」に関しては、どのタイミングで飛ばすのかを正しく把握する必要があります。
多くの場合「X回通過したら飛ぶ」を指定します。この時の通過する回数は、その他使用している反復記号の内容によって異なります。
例えば、「1括弧、2括弧」などがある場合は、1括弧の手前に置く場合には、「3回目」となります。
「飛び越し先」に関しては「文字反復記号ID」を指定し、「To 」の場合には「」のIDを指定します。
*飛び越し先に「文字反復記号ID」を指定しても入力した数値が実際の記号に表示されてしまう場合には、該当の「#」を使用している記号の設定を確認します。
「反復記号の選択」ダイアログにて該当の記号を選択して「編集」して「文字反復記号の作成」ダイアログを開きます。
「代用記号(#)の置き換え:」に「飛び越し先の文字反復記号ID」を選択します。
「Fine」の設定
「Fine」(フィーネ)は「終わり」の意味となります。「D.C.」「D.S.」で反復されている場合にこの記号で曲の終わりとなります。
「文字反復記号の機能設定」ダイアログボックスの設定に関して
その小節をプレイバックして終了となるので「X回通過したら止まる」を選択して、実際に通過する回数を数値で指定します。
「飛び越し先」の設定は不要です。
ーーーーー
なお、上記は最上位版Finaleでのみ可能です。機能簡略版のPrintMusicでは文字反復記号をプレイバックに反映できませんのでご注意ください。